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機械科のCAD教育
 三郷工業技術高校機械科の特色の一つに「CAD(Computer Aided Design:コンピュータ支援設計とも呼ばれ、コンピュータを用いて設計・製図をすること。)」があります。図面は「ものつくり」の基本となるため、全国どこの工業高校機械科でも機械製図の授業を多く行っていますが、本校では手書きの製図を基本にしながらも、他に類を見ないほどにCADによる製図を取り入れています。高校入学時にはパソコンが苦手だった生徒も、ていねいな指導と充実した教材、設備により卒業時には「ものつくり」の為の図面を読む・描く能力がつくはずです。本校卒業後、CADを使った仕事で活躍している先輩も多数います。

1年生 手書きによる製図練習
       
 
3年生 CADによる卒業設計製図  
 
CADとは何か?
 CAD(キャド)とは、コンピュータ支援設計(Computer Aided Design)の略で、コンピュータを用いて建築物や工業製品の設計を行うシステムです。製図作業・図面作成など、これまで人の手に頼っていた作業がコンピュータの利用によって短時間で正確に処理できるようになりました。製図作業の大幅な効率化をはたし、設計・製図作業における「革命」といわれています。
 従来の製図台を利用した作業には、長年の経験と細やかな神経が要求される上、一人前になるには何年も経験を要しましたが、CADはある程度基礎知識を覚えるだけで、未経験者でもベテランと同じ図面を描くことができます。
 CAD技術は現在、機械・設備・電気・電子メーカー、建築・土木業界などをはじめ、インテリア・アパレルから福祉、医療分野など幅広い業界から必要とされています。
 また、単にCADにとどまらずCAD/CAM(キャド/キャム)を取り入れた実習も行っています。CAD/CAMとはComputer Aided Design/Computer Aided Manufacturing の略で「コンピュータ支援設計/コンピュータ支援製作技術」のことを言います。CADで図面を描くだけでなく、CADによって作成された部品形状を表すモデルデータから、加工のために必要なNCプログラムをコンピュータ(CAMソフト)を用いて直接自動的に作成する技術を使って製品を作ります。
 本校で主に使用するCADソフトは、米国Autodesk社の汎用CADとして世界的なシェアを誇る「AutoCAD」です。これは社会に出てからも役立つよう汎用性の高いものです。また、1クラス40人が、1人に1台を使って、同時に授業できるようソフト・設備ともに整えられています。
本校のオリジナルCADテキスト
 本校では市販の教材に頼らずに本校の目標、設備に即したオリジナルのテキストを製作しています。そして、毎年のように内容を充実させ、更新しています。わかりやすいオリジナルのテキストにより、最初はパソコンが苦手だった生徒もCADの操作をマスターすることができます。
 
3年間で学ぶCADの内容
 3年間で無理なく実力がつくように計画的に授業を進めています。各学年ごとの課題の一部を掲載します。
 
  
 
①1年生の内容(情報技術基礎 3学期 3単位)
  基本的な操作のマスターが目標です。1年生の最後には簡単な製図を出来るようにします。

 最初の課題「オシレーションエンジンピストン」 
  
 
 練習課題
  
 
 
②2年生の内容(機械実習Ⅱ 1・3学期 2単位)
  1学期末実施のCAD検定合格を目標にします。その後、より難しい課題に取り組みます。
 
 CAD検定 類似問題          
 
 
 オシレーションエンジン部品図
 
 
 
 
③3年生の内容1(機械実習Ⅱ 1~3学期 2単位)
  卒業課題として歯車減速装置の設計及び製図を行います。自分で強度計算などをし、部品を選定、組み合わせて一つの製品を図面に表せるようにします。

 卒業設計製図「歯車減速装置」組立図
 
 
④ 3年生の内容2 CAD/CAM(機械実習Ⅰ 3単位 5週)
  CADで図面を描くことだけでなくCAD/CAMで製品を作ることもします。描いた図面通りに製品ができあがります。ここではNC旋盤とマシニングセンタを使って加工します。
  機械実習Ⅰでは最大10人を一班にし、1名の教員がじっくり教える少人数制となっています。
 
 
 
 
 ⑤3年生の内容3 3次元CAD(機械実習Ⅰ 3単位 5週)
 平面的図面を描く2次元CADだけでなく、立体的な図面を描く3次元CADも実習に取り入れています。
機械実習Ⅰでは10人を一班にし、1名の教員がじっくり教える少人数制となっています。

  
 
さらに上を目指す生徒は
 さらにスキルアップを目指し、難しい課題に挑み、CADコンテストなどに参加する生徒もいます。埼玉県で上位入賞を果たすなど活躍した先輩も大勢います。
 また、全員が受検するCAD検定以外にも、希望者についてはより難易度の高い資格検定を目指す生徒もいます。例えばCADトレース技能審査を目標にします。これは中央職業能力開発協会主催の労働省後援の認定試験です。試験は建築部門と機械部門に分類し実施されます。現在CADトレース業務に就業している人々、これから就業する人々の能力を評価することで、技能の向上、社会的・経済的地位の向上をはかる事を目的とする試験です。労働省の認可を受けており、合格者には級に応じて「CADトレース技士」の称号が与えられます。
                  
CADコンテスト入賞作品
 
 
 
 
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