情報電子科日誌
情報電子科のコース別インターンシップ①(屋内編)
本日は、情報電子科の校外学習について投稿します。
情報電子科では、2年生で情報デザインコース(CG・デザイン・WEB等)と情報インフラコース(制御・通信等)に分かれます。
1年生から履修している実習で「CG」「制御」「通信」の3本柱について2ローテほど順繰りに学んで、興味の持った分野を進路活動も兼ねて深く実践的に学べるよう、2年前から学科内コース制度を取り入れました。
実際に、各分野を色々学べるようになり、学習行事も豊富になったなかで、コロナ前に本学科で実施していたインターンシップも復活しました
本年度の情報インフラコースのインターンシップは、令和6年12月16日に株式会社ミライト・ワン様ご協力のもと、実施しました。
特編の放課後を利用して、市川の研修センターに向かいます。電車で最寄り駅まで向かうと、送迎バスを出していただきました。
研修センターは、構内から屋外作業まで学べる充実した設備が魅力で、企業研修でも利用される本格的な場所でした。門構えからの風景を見たとき、どれをやるのだろうと生徒もドキドキしたのではないでしょうか。
インターンシップでは、会社・業界説明をはじめ、学生の安全を第一としたなかで可能な限りの研修体験をさせていただきました。
関連企業からの説明を受けられる準備もしていただいており、会社や通信関係職種についても多くの情報を学ぶことができました。
VRを利用したKY(危険予知)活動は、企業の研修でも利用されるもので、VRとわかっていても怖がる生徒が続出しました。
KY活動では昨年度情報電子科を卒業した飯嶋さんがサポートして下さいました。元々頼もしい生徒でしたが、こう現役生をサポートしてくれる姿はより頼もしく感じられました。
企業・業界説明の各ブースでは、一概に「通信」と言っても、想像も難しい関連業界のお話まで学部ことができました。ヘルメットに防寒着に空調服と、技術の進化は作業を快適にすべく着実に日々進歩していました。
会社・業界・仕事内容について様々なことを学ばせていただきましたが、屋外の研修も負けず劣らず、学校では学べない通信業界ならではをたくさん実体験させていただきました。
屋外編に続きます。
第62回技能五輪全国大会「情報ネットワーク施工職種」 若年優秀技能者賞 受賞
第62回技能五輪全国大会「情報ネットワーク施工職種」に出場した情報電子科2年生の中村心美さんに、NPO法人 高度情報通信推進協議会より「若年優秀技能者賞」が贈られ、受賞しました。
関係の皆様、誠にありがとうございました。
7月から11月の全国大会まで休日も返上して練習した努力と、技能が認められたことを励みに、次回の全国大会出場に向けても頑張ってください。
冬の体験授業のご案内
皆さんこんにちは! 情報電子科3年生の課題研究「企画デザイン班」と「競技班」です。
私達「企画デザイン班」と「競技班」は授業の一環として 12月27日(金) に体験教室を行うことにしました。
体験教室は「オリジナル小物入れをデザインしよう!!」「同軸ケーブルを成端してテレビを点けてみよう!!」という2つを用意しました。どちらか好きな1教室を選んで参加することができます。
小学生から大人の方まで参加いただけます!
受付時間は9時20分から9時45分まで、開始時間は10時、終了時間は12時の予定です。
ポスター下の応募フォームより申込ができます。皆様のご応募、お待ちしております。
何かご不明な点があれば、本校・情報電子科の先生までご連絡お願いします。
TEL 048-958-2331
<体験概要 (全2教室)>
■[デザインコース] オリジナル小物入れをデザインしよう!!
【概要】自分の思い描くものが形になる!
冬をテーマに小物入れを自由にデザインしよう!!
【定員】10名
■[通信コース]同軸ケーブルを成端してテレビを点けてみよう!!
【概要】テレビを自分で点けれる!?
世の中にあるケーブルの中でも昔から使われ続けている同軸ケーブルを
自分で成端しテレビを点けてみよう!
【定員】4名
【応募フォーム】
( デザインコース) → https://forms.gle/cndJEii7srpfPuei8
(通信コース) → https://forms.gle/eXWQCwgt3AiJ5Gfk6
第62回技能五輪全国大会「情報ネットワーク施工職種」各課題レポートと結果報告
令和6年11月23日(土)・24日(日)に、愛知県国際展示場を会場に行われた第62回技能五輪全国大会の情報ネットワーク施工職種に、情報電子科2年生の中村心美さんと、1年生の佐藤優真さんが出場しました。
情報ネットワーク施工職種は本校生徒2人を含め、24名(今回は企業選手20名・学生選手4名)の選手が6つの競技課題を2日間で競い合い日本一を決定します。
中村さんは6月に行われた学生の予選会(過去記事リンク)を、佐藤さんは4月に行われた企業の予選会(過去記事リンク)をそれぞれ突破し、全国大会の切符を手にしました。
前回の全国大会(過去記事リンク)から国際大会を見据えた競技課題や採点基準が少しずつ採用されたことから難易度が上がりましたが、今回も難しい競技課題でした。
訓練は中村さんの出場が決まった6月から11月までの5ヶ月間、授業が終わった放課後や休日を返上し、一つの訓練スペースを2人でローテーションしながら、ほぼ毎日行ってきました。
ここからは各課題のレポートと最後に結果報告をさせていただきます。
大会初日は5つの競技課題が行われました。
【競技1】
WiFiルータやスマートプラグ(コンセント)、Webカメラを設置・設定し、インターネットを経由してプラグやカメラをタブレットで遠隔操作する通信環境を構築する、競技時間30分の課題です。
学校で訓練している時もカメラの設定・接続が上手くいかないことが多く、一番心配な課題でした。嫌な予感はしていましたが、大会当日はタブレットがWiFiルータに接続できないなどのトラブルに見舞われ、2人とも目標達成にはなりませんでした。
【競技2】
光ケーブル線路・ツイストペアケーブル線路の障害を発見しその原因を探る、競技時間30分の課題です。
この課題は各線路を測定する計測器を使用しながら行ないます。学校では所有していないため、メーカー様にお願いをして計測器を借用したり講習を行っていただきながら訓練を進めてきました。しかしながら「障害」に関する様々な専門知識は学生の範囲を大きく超えており、この課題についても目標達成にはなりませんでした。
ここまで上手く進まないと選手のモチベーションが下がってしまうのではないかと心配してしまいます。ですが「すべてが上手くいくことは少ない、気持ちを切り替えて次に臨む」ことを訓練のときから選手には伝えてきました。それがあってか、この後の競技から力を発揮します。
【競技3】
ツイストペアケーブルにモジュラコネクタを成端するスピードと正確さを競う、競技時間20分の課題です。
この課題は2人が出場した予選会でも実施され、学校でも時間をかけて訓練してきました。
ツイストペアケーブル(LANケーブル)の両端にプラクを施工したもの、ジャックを施工したものを合わせて1リンク(1本)と数え、リンク数を競います。訓練での最高リンク数は中村さんが16リンク、佐藤さんが21リンクを成端していました。
プレッシャーもあったと思いますが、中村さんは15リンク、佐藤さんは20リンクを成端でき、この課題はほぼ完璧に目標達成できました。(中村さんは17リンクが目標だったので「ほぼ」を付けました)
【競技4】
光ファイバ心線の融着接続及びトレイ収納のスピードと正確さを競う、競技時間30分の課題です。
この課題は昨年の全国大会で本校の選手だった中村さんのお姉さん(4月に社会人になり今回技能五輪選手として出場。NTT様コラボ時の紹介リンク)が、学生で初めて全接続をして会場が沸いた課題です。中村さんも佐藤さんも「お姉さんが学生でもできることを証明している」と言って全接続を目標に訓練してきました。
光ファイバを接続するときは断面が鏡のように綺麗で、左右がきちんと向き合っていなければなりません。断面が少し欠けてしまったり、小さなゴミで上手く向き合わなかったりすると機械が止まってしまい時間内に終えることが難しくなります。繊細な作業を必要とする課題です。それでも2人とも訓練中に1回は全接続を経験していましたので、全力で臨みました。
作業後の損失測定で減点箇所があり完璧とはいきませんでしたが、中村さんは48接続(あと1本)、佐藤さんは全接続することができました。目標達成の度合いは各選手で分かれるところです。
さてここで、紹介したい学生がいます。選手の心の支えと競技準備などのために、今年の学生予選会で3位を獲得した堀さん(過去記事リンク)を同行させました。堀さんも通信関係に強い関心があり、是非この大会を観て・感じてもらいたくて参加をお願いしました。準備・後片付けは勿論、選手が休憩している時の声掛けや気配りは男性指導員にはできないこともあり本当に助かりました。
堀さん自身もすでに来年の学生予選会に向けて準備を始めており、楽しみな学生です。
課題レポートに戻ります。
【競技5】
構内にある複数の建物を想定し、これらをメタルケーブルで繋げる配線設備の構築と品質を競う、競技時間180分の課題です。
「メタル構内課題」と呼ばれ、課題レベルが難易度が低い(決して低くはないのですが)レベル1から難易度が高いレベル3まであり、選手が自分の力に合わせて選ぶことができます。
今回この課題は使う部材が大きく変わりました。例えばケーブルですが少し太く曲げにくいものになりました。課題レベルによっては「1本20mを4本、これを複数使う」ため、配線作業のときにとても重たくなることもあります。技能に加えて体力も必要とします。
中村さんは全国大会は初出場ともあり、レベル1の完成を目標にしました。佐藤さんですが全国大会は3度目であること、自身がメタルケーブルの施工を得意としていることからレベル2(おもに企業の1年目の選手が行う)に挑戦しました。
冒頭でも述べましたが構内課題に関しては訓練スペースが1つしかないため、2人には十分な訓練をさせてあげられなかったことを申し訳なく思っています。
体力不足など心配することもなく中村さんはレベル1を、佐藤さんはレベル2を完成させ目標達成できました。(佐藤さんは一部の測定を省きましたが、それは予定通りなので「よし」とします)
また競技前日に課題公開されてから、佐藤さんは最初の配線作業(ケーブルをどうやって取りまわすか)のシミュレーションを何度もしていたのが印象に残っています。最初でつまずかなければ何とかなるという自信と、こちらがすべてを言わなくても自分で考え動けるようになったことにとても嬉しく・頼もしく感じました。
ここまでが競技1日目の課題レポートになります。
中村さん・佐藤さん・堀さん、一日お疲れ様でした。明日が最終二日目となります。泣いても笑っても明日が最後です。笑って帰れるように、この後美味しいご飯を食べにいきましょう。
競技二日目になりました。最後の課題レポートです。
【競技6】
構内にある複数の建物を想定し、これらを光ケーブルで繋げる配線設備の構築と品質を競う、競技時間180分の課題です。
「光構内課題」と呼ばれ、課題レベルも1から3まであります。この課題は2人ともレベル1で挑戦しました。光ケーブルの中には、「光ファイバ」と呼ばれる髪の毛ほどの細いガラスでできた心線が入っています。「光ファイバ」は引っ張りには強いのですが、曲げには弱く折れてしまうことがあるため、作業は繊細に行わなければなりません。また光ケーブルの外側は硬い樹脂でできているため、光ファイバを取り出すときにこの樹脂を手際よく剥がなければなりません。
訓練では中村さんはこの樹脂を剥ぐ作業に時間がかかってしまい、競技時間ギリギリで終わることが多かったため不安がありました。しかし競技前に中村さんから「前半はここまでやりきります」と力強い言葉があり、それを信じて競技を見守りました。
途中、光が通らずやり直す姿もありましたが、本人から申告があった以上に作業が進み、予想よりいい状態で前半を終えることができました。後半は時間にも余裕ができ、こちらが心配することなく競技を終えました。作業後の満面の笑みを見て「本番での強さ」に驚かされてしまいました。中村さんも佐藤さんも課題を完成させ目標達成ができました。
結果報告になります。
学生2人はメダルには届きませんでした。それでも2人は技能五輪全国大会という大舞台でやり遂げたことを誇りにしてください。「技能五輪の借りは技能五輪で返す」の意気込みで再挑戦して欲しいと思っています。また「次は私が全国大会に出る」というライバルの登場も期待しています。
また今回、日本一になったのは昨年度中村優希選手の入社した企業の女性選手でした。情報ネットワーク施工職種では初めてのことで、この職種を目指す女性選手にとって励みや目標になると思います。
最後に、2人を応援していただいた皆様、ありがとうございました。皆、笑顔で帰ることができました。(帰りの新幹線では皆寝ていましたが)
情報電子科では「情熱が努力に、努力が実力に」を一つの目標に生徒を育成をしています。今後とも多くの皆様にご支援いただけますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
情報電子科 秋の体験教室のご案内
情報電子科では、11月16日(土)に体験教室を実施します。
今回は教室を2つ、ご用意いたしました。なお各教室には定員があります。
※1 時間などの詳細は、受付フォームに記載してあります。
※2 工具等を使用します。小学生以下の場合は保護者同伴でお願いいたします。
下記のGoogleフォームのアドレスから、ご応募ください。
<アドレス>