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アーク溶接講習会がありました
みなさんこんにちは、三郷工業技術高校放送部です。
9月の2回目の3連休にあたる21日、22日、23日の3日間にわたって本校機械科実習室を会場にして「アーク溶接技能講習会」が行われました。主催は労働安全衛生協会です。人気の高い講座で、毎回80人から90人に近い参加者が集まりますが、今回は例年を大きく上回って112人の参加申し込みがありました。希望が多かったのは電子機械科や機械科の生徒ですが、電気科や情報技術科の生徒も参加しています。10月3日のお昼の校内放送「てく☆すて」では、アーク溶接講習会の話題をお届けしました。
講習は毎日、朝の9時から夕方の5時まで、昼食休憩をはさんでみっちり行われました。1日目と2日目は学科講習で3日目は実技講習です。機械科では実習でアーク溶接をやりますが、他の学科の人は器具をみるのも初めてです。技術指導を担当してくださるのは超ベテランの先生方ばかりです。
機械科3年生の斎藤くんは将来役に立つと考えてこの講座を受講したそうです。機械科では2年生の実習でアーク溶接を行っています。佐藤君にとって今回の技術講習の内容は全く初めてという訳ではありません。学校で行う授業や実習と、技能講習会の内容の違いについて聞きました。
実技のほうはあまり変わらないんですけど、座学のほうは講習会のほうがレベルが高いと思いました。難しい単語がたくさん出てきて覚えるのが大変でした。
ところで溶接には「ガス溶接」と「アーク溶接」があり、技能講習会は1年おきに行われています。電子機械科2年の長尾くんは昨年にガス溶接の講習を受けました。今回アーク溶接の講習を受けたことによって、2種類の溶接の技能講習を両方受講したことになります。長尾君に話をききました。
去年ガス溶接もやったんですけど、アーク溶接のほうが内容はちょっと難しいと思いました。電気の知識も必要なので、勉強することが多いです。大変ですが、身に着けてしまえば一生ものの技術だと思うので頑張りたいです。
電気の知識のこともありますが、アーク溶接が難しいと言われる理由の一つは火花の眩しさです。直視すると目が見えなくなってしまうため保護眼鏡が入ったマスクをかぶって作業します。原理はサングラスと同じですが、強烈なアークの光から眼を保護するためかなり濃い色をしています。情報電子科2年生の新妻くんは、防護マスクをかぶると何も見えなくて大変だったと話してくれました。
その他にもアーク溶接で難しいのは電極の間に強い引力が発生してそれに引っ張られてしまうことです。火花は電極の間で発生しますが、電極の間には高い電位差があるため引力が働いてくっついてしまいます。電極がくっつくと火花は発生しません。火花を上手に発生させるためには電極が近すぎても、離れ過ぎてもだめなのですが、電気科2年生の清水くんはすぐくっついてしまって大変だったと話してくれました。情報技術科2年生の服部君は・・・・
最初にアークを発生させるところで「なぞるように」やるように指示されたんですが、溶接棒がくっついてしまってうまくいきませんでした。
・・・と話してくれました。工業の技術や技能は実際に体験してみて初めて分かるということがほとんどです。今回はアーク溶接の講習会でしたが、このほかにも高所作業車やフォークリフト、玉掛け作業などさまざま技能講習が計画されています。みなさんもぜひいろいろな講習会に参加して、様々な体験をしてください。
情報技術科2年生の服部くんは今回の講習会ではじめて機械科の溶接実習室に入りました。見慣れている自分たちの実習室との雰囲気の違いに驚いたと話してくれました。
「機械科の実習室は工具がいっぱいあってすごいと思いました。自分たちは普段、パソコンしか使わないのでカルチャーショックみたいなかんじになりました。
自分の専門科目とは違った世界をのぞいてみるのも楽しいですね。放送部でした。
( 1年 釜島 睦 )