放送部活動記録

1年生、初めての実習(電気科編)

みなさんこんにちは。三郷工業技術高校放送部の鳥山稜太です。電気科の2年生です。⚡⚡⚡

 

1年生が入学して2か月ほど過ぎた5月23日に放送された『てく☆すて』では、新1年生が専門科目の授業に臨む姿にスポットを当てました。各学科で初めての実習が行われ、そのレポートを仕上げたころのお話です。工業高校ならではの実習とレポートに苦しむ1年生たち。そのうめき声が七色を奏でて実習棟に響き渡っていました。私も1年生の頃を思い出します。去年の私は実習で慣れない作業が多くて大変でした。今年の1年生たちはどんな実習を受けたのでしょうか。

 

私と同じ電気科の1年生に話を聞いてみることにしました。放送部1年で私と同じ電気科の上野瑛士くんと、上野くんのクラスメートの阿部千仁くんです。上野くんは資格の取得に意欲を燃やしています。電気科を選んだのは就職に強いからだそうです。阿部くんはゲームが好きです。ゲーム機を動かしている電気に興味を感じて電気科に入ってきました。今年の電気科の1年生はとっても元気です。少し騒がしいところもあると2人は言っていました。

 

2人が最初に取り組んだ実習はテスタの製作でした。テスタというのは携帯用の検電器です。手のひらに乗るぐらいの大きさの機器です。これ1台で直流電流、直流電圧、交流電流、交流電圧、そして電気抵抗が測定できます。電気工事で現場では通電チェックなど多くの場面で使われる便利な機械です。電気科の生徒は自作のテスタを1人1台持っています。自分のテスタを製作するのが1年生の最初の実習のテーマなのです。初実習の感想を上野君にききました。

 

テスタのキッドを配られたときは「これから始まるんだ」という気持ちになりました。作業の順番は班ごとに違います。最初に基盤を作る班、抵抗の種類を分ける班、基盤を入れるケースを作る班です。私はテスタの基盤作成の班に入りました。細かい抵抗を仕分けするのがとても大変だったけど、仕分けした抵抗を基盤に半田で付けて完成した時はとても嬉しかったです。

 

 

 

テスタはダイオードや抵抗などの電子部品から構成されています。小さくて細かい部品です。抵抗には4色のカラーのラインが入っています。この色の組み合わせが抵抗値を表しています。色を見分けて計算して抵抗値を算出し、回路の基盤の上の必要な場所に取り付けます。上野君が言うように細かい作業です。私も去年苦労しました。

 

電子部品の取り付けには様々な工具を使います。電線を切るニッパーや折り曲げに使うラジオペンチ、半田を溶かす半田ごてなどです。1年生のなかには初めて見たり触ったりという人も少なくありません。上野君に初めて実習道具を触った時の感想を聞きました。見たことのない道具ばかりでワクワクしましたそうです。阿部くんは、ニッパーや半田ごてなど見たことがある道具もあったけどすべて扱えるか不安だったと言っていました。私にもこんな不安や好奇心があったことを思い出しました。

 

細かい電子部品を基板に取り付けたらそれをケースに収めます。切り替えダイヤルを調整し、ヒューズや電源端子を取り付けます。阿部くんはこの仕上げ作業が印象に残ったようです。こんな話をしてくれました。

 

実習では出来上がった基盤とボディを組み合わせて中にヒューズを入れます。ヒューズを見たのは初めてでした。うまく組み込むことができて嬉しかったです。出来上がったんだなという実感がわいてきました。

 

  

 

完成した時はうれしいですよね。半田付けは電気科としてのスタート合図のようなものです。これからだんだんと難しくなっていきますよ!

 

工業高校では実習が終わった後に必ず報告書を提出します。レポートはボールペンで書かなければなりません。書き間違えたら修正液を使います。グラフを書くときはシャーペンを使います。修正液が使えないからです。内容に不備があったり、書き間違えがあったりすると再提出が求められます。最初のレポートはどうだったでしょうか。上野君に聞きました。

 

順調とは言えなかったです。ボールペンで図を模写したり目的を書いたりするのは慣れなくて、何度も修正ペンを使って書き直しをしました。やっと完成したと思って提出したレポートも実習担当の先生から感想や日付の不備を指摘され直すのがとても大変で辛かったです。

 

さっそく再提出になってしまったようですね。阿部君も図の線がはみ出してしまって再提出になってしまいました。初々しいですね~。1年生の初めはみんなこんなものです。これからレポートが頭から離れなくなりますがだんだん慣れていきます。実習やレポートをくじけずに頑張ってください。

 

今回は1年生の「初めての実習」についてでした。

 

( 放送部2年 鳥山稜太 )