日誌

技能五輪全国大会出場

11/3(木)~11/6(日)に千葉県幕張メッセで第60回技能五輪全国大会・アビリンピックが行われました。
この大会の情報ネットワーク施工部門に、全国学生選抜3枠の1枠として情報電子科2年の中村優希さんが出場しました。
中村優希さんは、6/29(水)にこの大会の予選である東京都東京ビッグサイトで行われた学生日本一決定戦で日本2位の戦績を収め、この大会の出場権を獲得しました。

技能五輪全国大会は、若年技能者の技能醸成を目的とする企業同士の威信をかけた競技会です。
競技部門は、機械産業から土建や情報技術・サービスなどの中から更に専門技能に分かれ、約40部門と多岐に渡ります。そのいずれも、数多くの有名企業と選抜された選手が名前を連ねています。
また、この大会はWorldskills Competition (技能五輪国際大会)の日本代表選抜戦として、各国の代表選手と技能を競う世界的な取り組みとなっています。


中村優希さんは、1年生で国家技能検定「情報配線施工3級」を取得し、情報電子科1年生実習実施の「技能トライアスロン」の通信分野1位の成績を収めた生徒です。自主的によく練習に取り組む生徒で、学生日本一決定戦や技能五輪に向けた練習でもその自主性や技術の吸収力から、各実績を収めた努力家です。

今回の技能五輪では、段階的に設定されている課題のレベルを落としたうえで、着実に点数を獲得することを目標に準備・練習に取り組んでいきました。
課題に取り組むために必要な企業現場で利用される設備の多くが学校に配備されていないことと、弱冠二年生で出場権を獲得したことで来年の次レベル課題を見据えた足場作りの機会が得られたためです。

一年前に初技能五輪出場を果たした情報電子科昨年度卒業(本年度新社会人)の亀田奈々さんの挑戦では、学生水準限界であるレベル1を超えたレベル2に取り組んでいました。本校初出場ということで、競技の減点基準がわからなかったことや亀田さんの通信企業への就職意欲が固まっていたことから、点数度外視で取り組める限界まで突き進むことを目標としていました。結果として、亀田さんは点数こそ低かったものの、レベル2の作業を完了。翌年から所属が内定した企業の技能五輪選手としての下地を作ることが出来ました。

競技は、幕張メッセという大きな会場独特の雰囲気や多くの人に見られている緊張感ある環境下での作業でした。トラブルもありましたが、身に付けた知識技能や持ち前の粘り強さを発揮して、無事に目標とする課題を達成することが出来ました。
競技の結果、中村さんは賞こそ得ることは出来ませんでしたが、学生1位とはたったの3点差かつ企業選手にあと数点で届くという成果を残すことが出来ました。

中村さんは来年度の技能五輪出場に向けた気持ちも高く、今年度までチャレンジしていなかった企業の技能五輪選抜会に出場を目指しています。学生日本一決定戦よりも早くに実施されることや企業選手の選抜会にあたるため、今まで参加を視野に入れていませんでした。
来年度は、その技能五輪選抜会・学生日本一決定戦で記録を残して技能五輪に出場できるよう、生徒が伸びたいだけ伸ばし切れる環境作りをはじめ、学科としてもサポートを厚くしていきたいと思います。