日誌

第31回卒業証書授与式 校長式辞

 多くの知識や技能を修得し、楽しかった思い出をたくさん携えて、卒業生がいよいよ栄光の学舎から巣立つ今日の佳き日に、三郷市教育委員会 沼宮内美香子様、三郷市立立花小学校長 三田博様、本校PTA・後援会会長 菊地智代美様をはじめ、多くの御来賓の皆様の御臨席を賜り、埼玉県立三郷工業技術高等学校第31回卒業証書授与式を、盛大かつ厳粛に挙行できますことは、本校にとりまして大きな喜びであります。

 ただ今、卒業証書を授与した185名の卒業生の皆さん、御卒業おめでとうございます。所定の課程を修めて、本日こうしてご卒業の日を迎えられたことに対して、心からお慶び申し上げます。

 みなさんは、「正確に はやく 美しく」の校訓のもと、「健康で健全な技術者を育成する」という教育目標に沿って、日々の学習や学校行事、部活動に取り組むとともに、工業高校ならではの資格取得に、かけがえのない青春時代を充実させるべく取り組んできました。皆さんの努力により、今年度も埼玉県高校生専門資格等取得による県知事表彰者は116名となり、全国工業高等学校長協会からジュニアマイスターの称号を与えられた者も38名に達しました。卒業生の皆さんの多くが、本校を志願される際、志望動機の一つに資格取得を挙げたのではないかと思います。3年後、実際に資格を取得し、表彰を受けるというのは、とても大変なことです。表彰された皆さんをはじめ、3年間で多くの資格を取得された皆さんに、改めて敬意を表したいと思います。

 私は、昨年4月に本校に着任しましたので、卒業生の皆さんは、初めから最上級生でした。本校生徒の第一印象は、「きちんとしている」「しっかりしている」というものでしたが、これは最上級生である卒業生の皆さんの姿勢が大きく影響していたのではないかと思います。現在の落ち着いた本校の校風は、まさに卒業生の皆さんにつくっていただいたものと感謝しております。

 さて、これから皆さんは、新しい世界へと旅立っていきます。そこはすべてが順風満帆というわけではなく、幾多の試練が待ち構えていることと思います。卒業という門出にあたり、卒業生の皆さんに、アップル社の共同設立者の一人であるスティーブ・ジョブズ氏と、スペースXやテスラの共同設立者であるイーロン・マスク氏のことばを贈りたいと思います。

 スティーブ・ジョブズ氏は残念ながら2011年に亡くなっていますが、多くの名言を残しています。その中の一つに、こんな趣旨のことばがあります。

 「根気強さは本当に大切だ。あきらめざるを得ない状況になるまで、自分から身を引いちゃだめだ。」

 また、イーロン・マスク氏は現在46歳で、宇宙輸送や電気自動車の会社を起業するなど、世界中の注目を集めています。彼にも、こんな趣旨のことばがあります。

 「成功する起業家と失敗する起業家を分ける要素の半分は、純粋に忍耐力であると確信している。」

 二人のことばには共通するところがあると思います。なぜこの二つのことばを選んだのかというと、実はつい先日、皆さんの中の一人と就職のための面接練習を行ったのですが、「長所」について尋ねたところ、その生徒が「粘り強いところ、忍耐力です。」と答えていたのを思い出したからです。この生徒は、本校における3年間の学びを修めた結果、スティーブ・ジョブズ氏やイーロン・マスク氏の境地にまで達していたことになります。頼もしいと感じました。

 進学を選択した皆さんも、やがては何らかの職に就くことになります。就職内定している皆さんはなおさらですが、およそ就職活動の世界では、新卒、つまり、その学校を卒業するタイミングが、最も条件がよいと言われています。「短気は損気」ということわざもあります。スティーブ・ジョブズ氏、イーロン・マスク氏とともに、「根気強さ」「忍耐力」ということばが重要であるということを忘れずに、新しいステージで活躍されることを願っております。

 次に、保護者の皆様に申し上げます。本日はお子様の晴れの卒業式、誠におめでとうございます。3年前の入学式では、中学生の面影のあったお子様は、かくも立派に成長されました。いよいよ本日をもって、お預かりした大切なお子様をお手元にお返しいたします。私たち教職員は、皆さまと手を携えて、お子様の教育に誠心誠意、全力で取り組んでまいりました。今日まで本校に賜りました保護者の皆様のご理解とご協力に対しまして、心より感謝申し上げます。

 結びに、本日御臨席を賜りました御来賓の皆様に厚く御礼申し上げますとともに、本校に対し今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げ、式辞といたします。

 

平成30年3月13日

埼玉県立三郷工業技術高等学校長

山本 康義