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第3学期始業式 校長講話
皆さん、あけましておめでとうございます。いよいよ平成最後の年、平成31年となりました。皆さんは、平成最後の冬休みを有意義に過ごすことができたでしょうか。
実は、校長先生は、昭和63年4月に教員として採用されたので、教員1年目の1月に改元を経験しています。当時は「昭和」から「平成」に元号が替わりました。今年はどのような元号に替わるのでしょうか。皆さんも初めて改元に立ち会うことになります。
さて、今日は「新たに始まる世界でどう生きるか」ということについて話をします。
1月3日の朝日新聞朝刊一面に、「進化するAI 人との共生は」という見出しで、連載記事が掲載されました。
これまで、ともすると、多様な機器がつながるIoT、モノのインターネットの導入が進む中、AIは、我々の仕事を代替する、仕事を奪うもの、という言われ方が多かったような印象がありました。この点、お正月のこの見出しの「AIと人との共生」という文言は、とても象徴的だと思いました。
変化の兆しは、実は今年度の、本校の求人件数にも表れています。今年度は実に、1,950件もの求人をいただくことができました。昨年度がおよそ1,700件ですので、ざっと250件も多く求人をいただいたことになります。
2018年度の経済財政白書によりますと、多様な機器がつながる「モノのインターネット(IoT)」の導入の影響も含めた企業の意識調査において、「増える見込み」とされた仕事の一つに、「技術系専門職」が挙げられています。考えてみると皆さんは、「機械」「電子機械」「電気」「情報電子」「情報技術」という、それぞれの分野のエキスパートです。高校の3年間で、普通教科の学習を修める一方、それぞれが選択した「専門分野」を極める学習を行っているということになります。
様々なモノがインターネットでつながり、AIによって賢く、スマートになったロボットが導入されればされるほど、こうした機械やプログラムに詳しく、面倒を見ることのできる「技術系専門職」の必要性が、年々高くなっているように感じています。
これから新たに始まる時代は、確実に、皆さんのような「技術系専門職」を求めています。まさに、皆さんの時代がやってきます。各学科の学習内容をしっかりと身に付けていってほしいと思います。
ところで、1月4日の読売新聞朝刊の一面には、「高校普通科を抜本改革 新学科や専門コース」という見出しで、記事が掲載されました。「大学への通過点」の位置付けが強まっている普通科について、生徒が明確な目的を持って学べるよう、政府・自民党が抜本改革に乗り出す、という内容でした。
高校3年間を、明確な目的を持って学ぶという点においては、皆さんはすでにスタートを切っています。本校をはじめとする専門高校の学びの在り方が、全国的に注目されています。皆さんは、先駆者としての自覚と自信をもって、勉学に打ち込んでほしいと思います。