日誌

2017年8月の記事一覧

第1回体験入学 校長あいさつ

 みなさんこんにちは。校長の山本です。
 本日は、大切な夏休みの期間中、本校の第1回体験入学にご参加くださいましてありがとうございます。
 さて、本校は、昭和60年に、県内では最も新しい単独工業高校として開校いたしました。今年で、創立33年目を迎えます。
 工業の中では基幹学科となる「機械科」「電気科」をはじめ、先進的な学科として「電子機械科」「情報電子科」「情報技術科」と、あわせて五つの学科を設置しています。
 みなさんは現在、将来、自らが通う高等学校選びに、胸を膨らませているのではないかと思います。みなさんの中には、普通科の高校に進学するか、工業高校に進学するかで、迷っている方もいるのではないかと思います。
 みなさんも、いずれは就職すると思います。義務教育は中学校までですので、中学校を卒業すれば就職できますが、実際にはそう多くはないと思います。そうすると、どこまで上級学校に進むかという問題と、どの段階で就職する、つまり「社会に出る」かという問題は、つながっていることに気が付きます。「新卒」つまり、学校を卒業するタイミングで就職すると、最もよい条件で就職できるということも、ある程度は言えると思います。仮に四年制大学に進学した場合でも、学部を卒業した段階で就職したほうがよい場合や、大学院を卒業してから就職したほうがよい場合など、本人の希望や職種によって、様々なケースがあります。
 こうして考えてまいりますと、改めて、高校を卒業した段階で就職をするということも、真剣に検討することが必要です。
  高卒就職というジャンルに特化して考えた場合、工業高校への進学は、有力な選択肢になります。なぜなら、工業高校では、一週間の授業のうち、およそ三分の一の時間を、「工業」という専門教科の勉強に費やしているからです。
 また、学科によっては、卒業までに、とてもたくさんの資格を取得することができます。就職をする場合には、この「資格」の有無が、大きく影響します。
 それでは、本校で工業を勉強するみなさんが、大学に進学したいと考えた場合はどうでしょうか。
 安心してください。推薦入試やAO入試などで大学に進学する場合は、比較的高い学業成績を収めていることが求められますが、本校の工業の授業では実習が多いこともあり、毎回レポートをしっかり提出していれば、成績面でも大丈夫です。
 いかがでしょうか。将来、工学部などの理系の大学に進学を考えている方、また、自らに有利なステージとして、卒業後は就職を考えている方、本校は、そのどちらの方に対しても、魅力ある教育環境を提供しています。
 本日は、五つある学科のうち、みなさんが選択した学科の授業を実際に体験していただきます。また、12月には、第二回の体験入学もございますので、別の学科の授業も体験してみたいという方は、第二回の体験入学にも参加してみてください。
 それでは、安全に留意して、本校の授業体験、よろしくお願いいたします。

三郷市中学校技術・家庭部会 会場校校長あいさつ

 三郷市中学校技術家庭の先生方、こんにちは。本日はようこそ、三郷工業技術高校にお越しくださいました。校長の山本と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

  また、本校を三郷市中学校技術・家庭部会の会場校に選んでいただきましたことにつきまして、関係する先生方に改めて御礼を申し上げます。ありがとうございました。

  さて、本校は、昭和60年に開校した、県内で最も新しい単独工業高校でございます。基幹学科である機械科や電気科、先進的な学科である電子機械科、情報電子科、情報技術科と、あわせて五つの学科を有しております。おかげさまで今年も1500件を超える求人をいただいており、就職を希望する生徒数をおよそ150人とすると、一人当たり10件の求人票をいただいている状況でございます。就職率は、ここ数年100%を維持しております。

ところで、本日本校では、第1回の体験入学を実施しております。三郷市の中学校をはじめ、多くの中学校から生徒への周知など、お力添えをいただいたおかげで、今回は各学科とも、早々に満員御礼となっております。

  技術科の先生方におかれましては、体験入学に合流いただけると伺っております。お時間の許す限り、各学科の体験授業の様子を、自由にご見学いただきたいと思います。

 また、家庭科の先生方におかれましては、調理室で研修を行われると聞いております。本校の調理室は空調設備がございませんので、ご不便をおかけいたしますが、本日は、この大会議室を中学校の先生方の休憩室としておりますので、適宜お休みいただくとともに、先生方ご自身の体調に十分ご留意されますようお願いいたします。

  中学校において、いわゆる「ものづくり」の楽しさをご指導くださっていらっしゃるのは、本日お集りの技術家庭の先生方ではないかと思います。こうした機会をいただいて、技術家庭の先生方に、本校の実際の様子をご覧いただくことは、中高連携における中高相互の共通理解を深める観点からも、大変意義深いことであると考えております。

  それでは、本日の技術・家庭部会が有意義なものとなりますようご祈念申し上げ、会場校校長のあいさつに代えさせていただきます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

夏季休業登校日朝礼 校長講話

みなさん、おはようございます。夏休みもあと一週間ほどとなりました。
 17日には、日本科学未来館の「流れのふしぎ展」を見てきました。本校の3年生2名が、ウインドカーというのでしょうか、ドライヤーで風を当てると走る車の実験を、来場者に体験させるボランティアを務めていました。思いのほか、外国人の来場者が多かったので、国際交流的な体験もできたのではないかと思います。
 さて、この夏は、ある大学の工学部のオープンキャンパスに行ってきましたので、そのときの話を少ししてみたいと思います。
 実は以前、「工業高校は、大学の工学部の高校版だ」という話を聞いたことがありました。「工業高校は、本当に大学工学部の高校版なのか。だとすれば、本校の五つの学科に相当する学科やコースはあるのか。」こんな仮説を持って、実際に見てきました。
 まず、機械科ですが、この大学では、機械知能工学科の機械システムコースが相当するようです。このコースの研究室では、「カムイロケット」というロケットを打ち上げていました。「機械科の学びはロケットまでつながっている」と思いました。
 次に、電子機械科ですが、この大学では、情報エレクトロニクス学科の電気制御システムコースが相当するようです。人型ロボットやハイブリッドカーなど、電気・情報系と機械系を高度に統合するための研究・開発を行っています。電子機械科の学びは、ロボットや電気自動車、人工衛星までつながっていることがわかりました。
 次に、電気科ですが、この大学では、情報エレクトロニクス学科の電気電子工学コースが相当するようです。幅広い知識と応用技術を身に付けた、エレクトロニクスの専門家を育成しています。電気科の学びは、大学では、「ナノエレクトロニクス」や「光エレクトロニクス」など、新しい課題につながっていることがわかりました。
 次に、情報電子科ですが、この大学では、情報エレクトロニクス学科のメディアネットワークコースに相当するようです。音楽や画像などのメディア情報処理と、モバイル・光ネットワークの両方について学んでいます。情報電子科の学びは、コミュニケーションを支える新しいテクノロジーの創出につながっているということがわかりました。
 次に、情報技術科ですが、情報エレクトロニクス学科の情報理工学コースが相当するようです。プログラミングやデータ構造、アルゴリズム理論や技術などを学んでいます。情報技術科の学びは、人を豊かにする情報システムとサービスの創出につながっているということがわかりました。
 実際に訪れてみて、大学の各学科・コースと、本校の各学科には重複しているところがあり、「工業高校は、大学工学部の高校版だ」という指摘には、一理あると感じました。
 最後に、この大学のパンフレットに、とてもよいフレーズがあったので、紹介しておきたいと思います。それは、「科学者はあるがままの世界を研究し、工学者は見たこともない世界を創造する」ということばです。「航空工学の父」と称されるセオドア・フォン・カルマンという人のことばだそうです。パンフレットは、「世界を知ろうとするのが科学者なら、世界を変えようとするのが工学者だ。」と続けています。
 みなさんは工業高校である本校で、「工学」を勉強している工学者の卵です。どうやらみなさんは、世界を知るためでなく、世界を変えるために本校に入学してきたようです。まもなく、二学期が始まります。みんなで一緒に、世界を変えるための勉強を再開したいと思います。がんばりましょう。本日の校長講話は以上です。