日誌

2019年1月の記事一覧

予餞会 校長あいさつ

 皆さんこんにちは。

 あたかも、この予餞会のために工期を調整したかのように、大規模改修を終えた体育館が、使用できるようになりました。

 新しい体育館は、いかがでしょうか。

 思い起こすと、夏休みの初めから、部活動に関係する生徒の皆さんや先生方、また、2学期が始まってからは、体育の授業や学校行事などに関わってくださった生徒の皆さんや先生方には、大変なご不便をおかけいたしました。工事の進捗へのご協力に対しまして、改めてお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。

 ところでみなさんは、今回のこの体育館の大規模改修工事に、いくらお金がかかっているか、ご存知でしょうか。

 実は、正門の両脇に掲げられた工事の看板に、「請負金額」として表示されていましたので、ご覧になった方もいるのではないかと思います。

 正解は、「全体改修工事」として1億6723万8千円、「電気・機械設備工事」として3183万4080円、あわせて1億9907万2080円ほどとなっています。

 この費用は、主に県民の皆様からいただいている税金から賄われています。本校は、県民の皆様から大変期待されています。この期待に応えることができるよう、教育の成果を挙げていくとともに、感謝の気持ちを忘れずに大切に使用していきたいと思います。

 さて、これから予餞会が始まります。昨年のこのあいさつでもお話ししましたが、「予餞会」とは、卒業に先立って、あらかじめ、卒業生のはなむけを行う会、つまり、送別会ということだと思います。

 3年生の皆さん、改めて、ご卒業おめでとうございます。

 3年生の皆さんは、部活動や学校行事、資格取得や進学・就職活動に至るまで、大変すばらしい成果を挙げてくださいました。これらの3年生の残した成果を超えることを期待される2年生、1年生の皆さんは、だいぶ高いハードルを課されたことになりますが、学校の伝統とは、このようにしてつくられていくのだと思います。3年生が期待以上の成果を後輩たちに示していくことで、後輩たちがさらに発奮するのだと思います。3年生の皆さんには、改めて御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。

 本日の予餞会は、1時間という大変短い時間ではありますが、在校生の皆さんや、教職員の皆さんの、3年生に対する「おめでとう」の気持ちのこもった会になるのではないかと思います。大いに楽しんでいただきたいと思います。

 以上で、校長あいさつを終わります。

第5回PTA・後援会理事会 校長あいさつ

みなさん、こんにちは。本日はお忙しい中、本校の第5回PTA・後援会理事会にご出席くださいましてありがとうございます。

通常、近況ということで、学校における生徒の様子などをお話ししておりますが、昨年末に1学年、2学年の学年PTAがございまして、一通り生徒の活躍の様子もお話いたしました。本日は高等学校を取り巻く国や県の情勢について、三つお話いたします。

一つ目は、教育課程についてでございます。新しい学習指導要領が公示されましたことから、各学校では、それを踏まえた新しい教育課程を策定する必要がございます。高等学校における本格実施は2022年度からですが、県からは、2020年の5月には案を提出するように求められております。従いまして、2019年度は、学校を挙げて、この新しい教育課程の策定に取り組むこととなっております。

また、これとは別に、民法が改正になり、成人年齢が18歳に引き下げられたことから、生徒が在学中にクレジットカードの契約ができることになりました。本校では家庭科の授業を3年生で実施しておりますが、消費者教育の観点から、1年生若しくは2年生で実施しなくてはならないことになりました。現在、改定作業を進めております。

二つ目は、「高校生のための学びの基礎診断」への対応です。「高大接続改革」ということばをお聞きになったことがある方もいらっしゃると存じますが、その一環として、高校段階における生徒の基礎学力の定着度合いを測定し、その定着に向けたPDCAサイクルを確立するため、「高校生のための学びの基礎診断」というものを、新たに実施することになりました。現在、文部科学省が認定した民間事業者による「測定ツール」の一覧が公表されていますので、その中から選択するか、あるいは自校で独自に開発したツールを用いるか、いずれかの方法で、これは2019年度入学生から実施をしていくことになっております。このことについても、現在検討を進めております。

三つ目は生徒指導についてでございますが、大きく二点ございます。一点目は、「学校の部活動に係る活動方針」についてでございます。教職員の働き方改革という観点もあって、部活動について、各校で活動方針を策定・公表することとなっております。県からは、週当たり二日以上の休養日の設定や、平日は2時間程度、週末は3時間程度の活動時間など、ざっくりとした枠組みが示されておりますので、これをベースとして、本校における方針を策定することとしております。

二点目は、「高校生の自動二輪等の交通安全に関する指導要項」を踏まえた指導体制の整備でございます。2019年4月から県の新たな指導要項が実施されることを受けて、本校における指導に係るルール等を整備するというものでございます。生徒が事故の加害者にも被害者にもならないことを基本に、本校における指導体制を整えてまいります。

最後に、昨年9月に文部科学省から、「生徒の携行品に係る配慮」について、通知が出されました。生徒が持ち帰る教材等の重さや量が適切か、ということでございますが、本校といたしましても、何らかの対応が必要なのではないかと考えております。このことにつきまして現在検討を始めておりますので、後日改めて、ご相談させていただきたいと思います。

以上であいさつに代えさせていただきます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

情報電子科課題研究発表会 校長あいさつ

 みなさん、こんにちは。

 本日は、課題研究発表会にお招きいただき、ありがとうございます。

 昨年は1月22日に、昨年の卒業生の課題研究発表会が行われました。2・3年生の皆さんは、一緒に見ていたのではないかと思います。

 私は工業高校における勤務は本校が初めてだったので、この昨年の情報電子科の課題研究発表会に、強い衝撃を受けました。

 一言で言うと、「クリエイティブ」。三郷工業技術高校は、なんとクリエイティブな、創造的な学校なんだ。そう感じました。

 コンテスト総なめ班による年賀状甲子園優勝、映像班による中川下水道事務所の料理番組風PR動画が特にインパクトがありましたが、印象に残っているのは、それぞれの班の制作過程でした。ブレインストーミングによる案出しや、マッピングによる絞り込みは、実際のクリエイティブな業界の現場でも行われている手法ではないかと思います。

 実は、この昨年の課題研究発表会に着想を得て、今年度の校長としての学校経営方針のキャッチフレーズは、「ビー・クリエイティブ」、「創造的であれ」とさせてもらいました。今年度は、この校長の方針を受けて、学校のあちらこちらで、「クリエイティブ」ということばを意識した取組が行われています。一例を挙げますと、昨年の課題研究でつくっていただいた今年度の学校案内の表紙にも、「ビー・クリエイティブ」の文字が、中央に踊っています。

 さて、今年の課題研究発表会です。ハードルを上げるつもりはありませんが、今年はどんな「クリエイティブ」な発表を見ることができるか、大変楽しみにしております。

 ところで、この今年度の学校案内は、情報電子科の皆さんにつくっていただいたおかげで、大変好評を博しました。全体のデザインが、明らかに他の工業高校の学校案内とは、一線を画しています。そこにあるだけで、「三郷工業技術高校、ここにあり」と、雄弁に魅力を発信してくれます。校長先生は、この学校案内を、大変気に入っています。

 来年度の学校案内の製作は残念ながら見送られているということですが、2年生の皆さんには、ぜひもう一度、学校案内の作成にチャレンジしていただくことを期待しております。

 ただ今年はそのかわり、プロモーションビデオの作成に取り組んでいただいたと聞いております。先週の第2回学校説明会でちらっと拝見しましたが、どうやら昨年度の料理番組に勝るとも劣らない、エキサイティングな動画に仕上がっているようです。製作過程も含め、発表が楽しみです。そのほかの発表にも、大変期待しております。

 以上で校長あいさつを終わります。頑張ってください。

第2回学校説明会 校長あいさつ

 みなさん、こんにちは。校長の山本でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 本校は先端工業技術を学ぶことを目的として、昭和60年に開校し、今年で創立35周年を迎える工業高校です。

 昨年のこの時期の学校説明会にご参加いただいた中学生のおよそ8割の方は、高校入試を経て本校に入学されております。本校は面接もございますので、一般的な志望動機の考え方について、少しお話ししたいと思います。

 志望動機を考えるポイントは3つあるのではないかと思います。一つ目は「なぜその高校か」、二つ目は「なぜその学科か」、三つ目は「入学後何がしたいか」、この3つです。

 まず一つ目の「なぜその高校か」についてですが、本校は工業高校ですので、普通科の高校とはカリキュラムが大きく異なります。ざっくり言うと、全体のおよそ3分の1の授業は、専門学科である工業の授業です。工業の授業には、座学のほか、「実習」と呼ばれる体験的な授業や、3年生では「課題研究」という探究的な授業があります。

 高校卒業後の進路についても、普通科の高校とは大きく異なっております。

 現在の3年生は、就職希望者148名に対して、1,950件の求人をいただくことができました。おかげさまで、現時点でほぼ内定をいただくことができております。

 内定状況の内訳ですが、およそ6割の生徒は、県内に事業所を有する企業から内定をいただいております。本校は「目指す学校像」として「地域に貢献する技術者を育成する」ことを掲げておりますので、概ね期待に応えることができているのではないかと考えております。

 一方、東証一部や二部、ジャスダックなどに上場している企業からも、約2割の生徒が内定をいただいております。こうした本校生徒の内定状況を見ておりますと、工業高校で技術を身に付けると、みんなが羨むようないい企業に就職できるということを、改めて感じております。「技術」ということがポイントだと思います。

 また本校は、子どもたちに技術を身に付けてもらうために、授業のほかに、資格取得に取り組んでおります。今年の3年生も、全国ジュニアマイスター表彰を受けた64名を含め、133名の生徒が県知事表彰の対象となっております。実習が多い教育課程、充実した進路指導、熱心に取り組む資格取得指導、このあたりが、工業高校である本校ならではの特色となっていると思います。

 二つ目は「なぜその学科か」でございますが、個々の学科の特色につきましては、この後の学科別の説明会で、改めてご確認をいただきたいと思います。

 最後に三つめの「入学後何がしたいか」についてですが、本校には13の運動部と15の文化部の、あわせて28の部活動がございます。充実した高校生活に、放課後や週末の部活動は欠かせないものと考えています。興味関心のある部活動について、いくつかお考えいただくことをお勧めいたします。

 本日はこの後、学科に分かれてさらに詳しく説明させていただきます。女子生徒向けの懇談会もございますので、忘れずご出席くださいますようお願いいたします。

それでは、本日はどうぞよろしくお願いいたします。

電気科課題研究発表会 講評

 3年4組の皆さん、本日は課題研究の発表、大変お疲れ様でした。

 本日発表いただいた「課題研究」は、「生徒が主体的に工業に関する課題を設定し、その課題の解決を図る学習を通して専門的な知識と技術の深化、総合化を図るとともに、問題解決能力の育成および成果発表等による言語活動により、自発的、創造的な学習態度を育てる」ことが「ねらい」とされています。

 皆さんの発表はいかがでしたでしょうか。

 「電気」は目に見えない。だから本校の電気科は「ものづくり」にこだわり、電気科としての学習の成果は、目に見えるものを製作して発表する。電気科の先生方から、以前このように聞いたことがあります。

 今年の研究テーマは、「エレキギター」「イライラ棒」「電車に関するものづくり」「自然エネルギーを利用した発電」「微生物電池」ということですが、まずは、研究テーマの設定が、伝統的な課題から、現代的な課題まで、実にバラエティに富んでいると感じました。

 恐らく、3年生の皆さんは、小学校4年生の3月に、東日本大震災を経験されたのではないかと思います。福島で原子力発電所の事故が起こったことにより、自然エネルギーの研究は、近年大変注目されているテーマであると思います。今回の課題研究では、「自然エネルギーを利用した発電」と「微生物電池」という、大学で研究するようなテーマを設定し、研究に取り組んでくれました。本校電気科の皆さんが、こうした重要なテーマを掲げ、課題研究で取り上げてくれたことを、大変うれしく思っています。

 ほかにも、プロジェクトDの皆さんによる「電車に関するものづくり」は、7月のみさと団地夏まつりから、鉄道博物館での工業高校生がつくる鉄道展まで、子どもたちを乗せて、本校の地域連携事業に、大いに貢献してくれました。今後も改良を続け、研究を継続していただきたいと思います。

 そのほかの取組も、目には見えない「電気」というものの可能性を、大いに感じさせてくれる研究でした。取り組んでいただいた生徒の皆さんと、ご指導くださいました先生方に、感謝の気持ちを伝えたいと思います。

 以上で、講評を終わります。ありがとうございました。

第3学期始業式 校長講話

 皆さん、あけましておめでとうございます。いよいよ平成最後の年、平成31年となりました。皆さんは、平成最後の冬休みを有意義に過ごすことができたでしょうか。

 実は、校長先生は、昭和63年4月に教員として採用されたので、教員1年目の1月に改元を経験しています。当時は「昭和」から「平成」に元号が替わりました。今年はどのような元号に替わるのでしょうか。皆さんも初めて改元に立ち会うことになります。

 さて、今日は「新たに始まる世界でどう生きるか」ということについて話をします。

 1月3日の朝日新聞朝刊一面に、「進化するAI 人との共生は」という見出しで、連載記事が掲載されました。

 これまで、ともすると、多様な機器がつながるIoT、モノのインターネットの導入が進む中、AIは、我々の仕事を代替する、仕事を奪うもの、という言われ方が多かったような印象がありました。この点、お正月のこの見出しの「AIと人との共生」という文言は、とても象徴的だと思いました。

 変化の兆しは、実は今年度の、本校の求人件数にも表れています。今年度は実に、1,950件もの求人をいただくことができました。昨年度がおよそ1,700件ですので、ざっと250件も多く求人をいただいたことになります。

 2018年度の経済財政白書によりますと、多様な機器がつながる「モノのインターネット(IoT)」の導入の影響も含めた企業の意識調査において、「増える見込み」とされた仕事の一つに、「技術系専門職」が挙げられています。考えてみると皆さんは、「機械」「電子機械」「電気」「情報電子」「情報技術」という、それぞれの分野のエキスパートです。高校の3年間で、普通教科の学習を修める一方、それぞれが選択した「専門分野」を極める学習を行っているということになります。

 様々なモノがインターネットでつながり、AIによって賢く、スマートになったロボットが導入されればされるほど、こうした機械やプログラムに詳しく、面倒を見ることのできる「技術系専門職」の必要性が、年々高くなっているように感じています。

 これから新たに始まる時代は、確実に、皆さんのような「技術系専門職」を求めています。まさに、皆さんの時代がやってきます。各学科の学習内容をしっかりと身に付けていってほしいと思います。

 ところで、1月4日の読売新聞朝刊の一面には、「高校普通科を抜本改革 新学科や専門コース」という見出しで、記事が掲載されました。「大学への通過点」の位置付けが強まっている普通科について、生徒が明確な目的を持って学べるよう、政府・自民党が抜本改革に乗り出す、という内容でした。

 高校3年間を、明確な目的を持って学ぶという点においては、皆さんはすでにスタートを切っています。本校をはじめとする専門高校の学びの在り方が、全国的に注目されています。皆さんは、先駆者としての自覚と自信をもって、勉学に打ち込んでほしいと思います。

 2学期の終業式でも、来年の干支は猪、「猪突猛進」で駆け抜けていきましょうと話をしました。課題研究の発表や修学旅行、各種検定など、やるべきことは山のようにあります。大いに取り組んで、成果を挙げていきましょう。以上で校長講話を終わります。