日誌

2020年1月の記事一覧

予餞会 校長あいさつ

 皆さんこんにちは。

 3年生の皆さんは、学年末考査大変お疲れ様でした。先生方もご指導ありがとうございました。3年生は明日から家庭研修に入ります。課題やレポートの提出が残っているという方は、笑顔で卒業式を迎えることができるよう、この後もしっかり取り組んでいただきたいと思います。

 さて、本日は「予餞会」ということですが、校長先生は国語の先生なので、毎年「予餞会」ということばの意味を確認しています。「予餞会」は、読んで字の如く「あらかじめはなむけする会」という意味だと思います。「はなむけ」は、「社会へ旅立つ3年生を送る」でよいと思いますが、「予め」がついています。おそらく「卒業式」に先立って、「予め」送別会を開く、という趣旨ではないかと思います。

 3年生の皆さんは、校長先生と一緒に、平成29年4月に本校にやってきました。入学式の校長式辞で、厳しい整容指導やレポート提出の重要性などについて話しかけたことを、昨日のことのように覚えています。あれから3年。先日は各学科の課題研究発表会を見せていただきましたが、とにかく見ているこちらが楽しくなる、素晴らしい発表ばかりでした。特に電気科のある先生からは「ここ数年で最高の出来だ」とのお褒めのことばをいただきました。

 先生方にとっては、いつの時代も、成長する生徒の姿を見るのは嬉しいものであります。

 本日の予餞会では、3年生の卒業を祝って、先生方からも、「おめでとう」の気持ちを込めたビデオメッセージが披露されると聞いております。映像技術部の皆さんの高い技術力にも、大いに期待したいと思います。

 それでは、予餞会が始まります。一緒に楽しんでいきましょう。以上で校長あいさつを終わります。

情報技術科課題研究発表会 校長あいさつ

 皆さんこんにちは。本日は、課題研究発表会にお招きいただきありがとうございます。先生方におかれましては、一年間のご指導ありがとうございました。

 校長先生は年に何度か、皆さんの授業の様子を見学させていただくことがありますが、今年度はたまたま、1学期に課題研究のテーマ決めの様子を、2学期には発表に向けた準備の様子を、それぞれ見ることができました。そのときに感じたのは、情報技術科は、生徒の皆さんの主体性をとても重視しているということでした。

 1学期のテーマ決めでは、生徒が自分たちで考えたテーマの概要についてプレゼンテーションを行なっていました。提案した皆さん自身が、テーマの内容をどこまで理解しているかが問われていると感じました。

 2学期の発表準備の授業は、それぞれの班に分かれて、生徒の皆さん同士の活発なディスカッションや作業が行われていました。先生方も、質問があれば答えていましたが、基本的に見守っていました。

 この授業の雰囲気は、どこかで経験したことがあると思いましたが、いわゆる進学校や、大学のゼミによくある雰囲気であることに思い至りました。

 私たちは経験的に、クリエイティブなものづくりには、自由な雰囲気が必要であることを理解しています。情報技術科の授業では、先生・生徒ともに、こうしたクリエイティブな授業の雰囲気を重視していてすばらしいと思いました。

 いよいよ発表会が始まります。自由な雰囲気の授業から生まれてくる皆さんのクリエイティブな発表に大変期待しております。

 それでは、3年生の皆さん、発表をよろしくお願いします。以上で校長あいさつを終わります。

MR科課題研究発表会(視聴覚室会場) 講評

 3年生の皆さん、課題研究の発表、大変お疲れ様でした。

 本日発表いただいた「課題研究」は、その目標の一つに、「工業に関する課題を発見し、工業に携わる者として独創的に解決策を探究し、科学的な根拠に基づき創造的に解決する力を養う」ことが掲げられています。

 今年のこの会場の研究テーマは、「マイコン制御」「ロボット相撲」「アームロボット」「精密加工」「キャリアロボット」「ライントレース」ということですが、見事にどの班も、機械科・電子機械科の各分野における日ごろの研究成果を踏まえた取組であると思いました。それでは、個々の発表について、感想を申し上げます。

 初めに、「マイコン制御」です。実は校長先生は、プラモデル制作にはまった過去を持つ自称「モデラー」ですが、たくみ祭の展示でプラモデルを見るたびに、生徒の持つ技術で動かしたら面白いのではないかと密かに思っていました。今回は動いていたので、大変うれしく思いました。電子機械科の技術力は高いと思いました。

 次に、「ロボット相撲」です。今年は全国大会まで出場して、すごい成果を挙げたと思います。残念ながら福島県は応援に行けませんでしたが、両国国技館の全国大会に行ったところ、電子技術部がルーマニアと対戦していました。ロボット相撲は勿論日本発祥ですが、実はルーマニアでは競技人口が増えてブームになっているとのことでした。ロボットの技術は世界共通であると、改めて思いました。

 次に、「アームロボット」です。平将門の首塚で有名な神田明神のおみくじロボットにインスピレーションを受け、中学生や保護者から評価をいただきながら、三工技生としてのアレンジを施した研究であると思います。実際のお客さんのリアクションを想像しながらの改良ということで、探究的な学びとなったと思いました。

 次に、「精密機械加工」です。本校では機械科と並んで、電子機械科においても、一定の時間を機械分野に係る学習に充てています。3年間の学習の集大成として、意義のある研究発表であったと思います。

 次に、「キャリアロボット」です。女優の長澤まさみさんの初主演映画は「ロボコン」といって、キャリアロボットコンテストのお話です。キャリアロボットはロボットコンテストの華ですが、様々な技術の正確さが問われ、3分間という短い時間にすべてをつぎ込むという、日本的情緒溢れる種目でもあると思います。課題研究としては初めてのチャレンジということですが、今年のメンバーの勇気を称えたいと思います。

 最後に、「ライントレース」です。今年の産業教育フェアの大会は、本校が上位を独占しました。本校の技術力の高さを県下に示したのだと思います。一般の大会では、村石先生をはじめ、本当に多くの大人が自らのマシンでタイムに挑戦しています。3年生の皆さんも、卒業してもぜひ、ライントレースの大会に挑戦していただきたいと思います。

 さて、来年は2年生の番です。一つお願いがあります。ぜひ、この機械科・電子機械科の課題研究のすばらしさを、後輩になる中学生にアピールする方法を考えていただきたいと思います。授業で学んだ技術をきっかけに、「これ動くかな」と考え、実際に動かしてみる。ものづくりの原点だと思います。前向きなご検討をお願いいたします。

 以上で講評といたします。生徒の皆さん、先生方、ありがとうございました。

情報電子科課題研究発表会 校長あいさつ

 皆さんこんにちは。本日は課題研究発表会にお招きいただきありがとうございます。

 3年生の皆さんは、校長先生と一緒に、平成29年4月に本校にやってきました。早3年。時の経つのは誠に早いものだと、改めて感じます。

 校長先生も3年目を迎えて、改めて、県内で唯一の学科である本校の情報電子科について考えてみました。沿革を見ると、平成4年4月に情報電子科の1期生が入学しています。電気科の定員が1学級減になって生まれたと聞いています。

 ところで、情報電子科は、何を学ぶ学科なのでしょうか。

 情報電子科の「指導目標」というものが定められています。先生方が皆さんを指導するにあたり、目標としているものです。その一部を見てみたいと思います。

 大きな目標として、「時代の変化に柔軟に対応できる生徒を育成する」とあります。その下に五つの項目を掲げていますが、その中の一つに「コンピュータグラフィックス技術や制御技術、通信技術など、様々な職種のスペシャリストとして活躍できるよう指導する」とあります。

 本日の発表会では、制御班、工業デザイン班、DTP班、webdesign班、映像班、コンテスト総なめ班、AI班の七つの班が発表すると聞いていますが、こうして学科の掲げる指導目標と照らしてみますと、時代の変化に柔軟に対応するとともに、CGや制御など、高校3年間で皆さんが身に付けた様々な技術がベースとなった課題研究となっているということがうかがえます。

 実は、昨年の課題研究発表会の講評で、指導者の早川さんが「クリエイティブとは、新しいことに挑戦することだ」と話されていたことをヒントに、今年の校長としての学校経営のキャッチフレーズ「Be Creative!」を、「新しいことに挑戦しよう」と読み替えた経緯があります。情報電子科はその指導目標に「時代の変化に柔軟に対応できる生徒を育成する」ことを掲げた唯一の学科です。本校が校歌の歌詞に「先端技術(さきがけ)」と掲げ、県内に15校ある工業系高校の中で、常に時代の先端を走り続けることができているのも、ひとえに情報電子科の皆さんが日々格闘しながら、時代の先端を走り続けていこうとする方向性、ベクトルを持ち続けていただいているおかげであると思います。

 新しいことに挑戦すればするほど評価されるというユニークな学科です。本日の発表会も大変楽しみにしております。

 3年生の皆さん、発表頑張ってください。以上で校長あいさつを終わります。

第3回学校説明会 校長あいさつ

 おはようございます。校長の山本でございます。本日はお足元の悪い中、本校の第3回学校説明会にお越しくださいましてありがとうございます。

 本校は先端工業技術を学ぶことを目的として昭和60年に開校し、今年で創立36年目を迎える工業高校でございます。

 本日は、本校への入学を検討されている皆様に、本校の校訓などの理念について、お話しさせていただきたいと思います。

 恐れ入りますが、お手元の学校案内の1ページをご覧いただきたいと存じます。

 まず校訓です。1ページの中央右にございます。校訓は「正確に、はやく、美しく」でございます。本校の校訓は将来、社会で信頼される技術者となるために、本校で身に付けていただきたい資質・能力を表したものとなっております。

 次に教育目標です。本校の教育目標は「健康で健全な技術者を育成する」でございます。2ページの中央左側に、この教育目標に続く3点を示してございますので、ご覧いただきたいと存じます。一般的に「知・徳・体」と申しますが、①が徳、②が知、③が体を踏まえたものとなっております。特にこの②の後段で「創造性あふれる技術者を育成する」とございます。この学校案内の表紙にもございますが、本校のキャッチフレーズ「Be Creative!」は、この教育目標の一節から定めたものでございます。

 次に目指す学校像です。本校の目指す学校像は「『ものづくりの精神』に基づき、豊かな人間性を育成するとともに、学力向上をとおして、生徒の自信を高め、地域に貢献できる技術者を育成する」と定めております。

 本校に入学していただく皆さんとは、ぜひとも、これらの「校訓」「教育目標」「目指す学校像」について、共通理解を深めてまいりたいと考えております。

 さて、こうして改めて見てまいりますと、本校は「技術者」を育てる学校であるということが、御理解いただけるのではないかと思います。

 これからの社会は「Society5.0」と言われています。Society5.0とは、狩猟社会(Society1.0)、農耕社会(2.0)、工業社会(3.0)、そして現代の情報社会(4.0)の次に訪れる新しい社会のことで、そこでは、様々なセンサーや活動履歴(ログ)等から得られる膨大なデータ(ビッグデータ)がAI により解析され、その結果がインターネットに接続されて、多くのモノやロボットが動作することで、様々な分野において作業の自動化等といった革新的な変化を起こす、と言われています。現在、この新たな社会を担う人材の育成が急務ということで、国を挙げて動きが始まっていますが、こうした時代を迎えるにあたり、最も不足しているのがエンジニア、つまり「技術者」であります。

 本校には機械科から情報技術科まで5つの学科がございますが、それぞれの学科において、「Society5.0」と呼ばれる社会の発展を支える「技術者」を育てています。ぜひ、志ある多くの中学生の皆さんに本校の扉をたたいていただき、皆さん自身の「幸せ」を実現する「技術」を身に付けていただくとともに、身に付けた技術で、明日の埼玉、更には我が国の発展を支えていただきたいと願っております。

 本日はこの後、各学科に分かれてさらに詳しく説明させていただきます。それでは、どうぞよろしくお願いいたします。

電気科課題研究発表会 講評

 3年生の皆さん、課題研究の発表、大変お疲れ様でした。

 本日発表いただいた「課題研究」は、その目標の一つに、「工業に関する課題を発見し、工業に携わる者として独創的に解決策を探究し、科学的な根拠に基づき創造的に解決する力を養う」ことが掲げられています。

 今年の研究テーマは、「ドローンの製作」「プロジェクトD」「バッテリーカー製作」「電気模型の製作」「スピーカーの製作」「電動スケボーの製作」ということですが、見事にどの班も、「ものづくり」に拘った課題解決の取組であると思いました。それでは、個々の発表について、感想を申し上げます。

 初めに、「ドローンの製作」です。本校のキャッチフレーズである「ビー・クリエイティブ」は、「新しいことに挑戦しよう」という意味も含んでいます。たくみ祭でもデモンストレーションをお願いしましたが、まさに本校が時代に正対し、新しい課題の解決に、果敢にチャレンジしているという姿勢を、全校に示していただきました。素晴らしい取組であったと思います。

 次に、「プロジェクトD」です。今年は「脱線」という課題を皆さんの「技術」で解決していただいたほか、トンネルやイルミネーションの設置など、新しい取組が目を引きました。鉄道博物館においても、カーブを曲がることができる本校の技術力の高さが、ひときわ光っていました。

 次に、「バッテリーカーの製作」です。時代は電気自動車へと、ますます進展しています。自動車のメーカーからも、電気科の卒業生が求められています。電気の持つ可能性を、今後とも追求していただきたいと思います。

 次に、「電気模型の製作」です。内容はプログラミングにより制御するロボットの製作なのではないかと思います。実は、小学校でプログラミング教育が始まりますが、教材としてのロボットがなくて困っているという話をよく耳にします。例えば、皆さんが製作したロボットを使って、三郷市の小学生がプログラミングを学ぶという小高連携などにも、このロボットは活用できるのではないかと思います。

 次に、「スピーカーの製作」です。実習の授業の内容を発展させた取組ではないかと思います。発表を見て、皆さんもよく知っている本校の音楽室に、電気科の皆さんが作成したスピーカーを置いて音楽の授業ができたら素晴らしいのではないかと思いました。

 最後に、「電動スケボーの製作」です。先日、電動キックボードで大学構内を移動するという記事を見かけました。安全性を確保したうえで実用化するという取組も、今後は考えられるのではないかと思います。

 さて、来年は2年生の番です。一つお願いがあります。ぜひ、大学や企業、地域の小中学校などとの「連携」を、課題研究の中に取り入れていただきたいと思います。皆さんが本校電気科3年間で身に付けた技術の力で、地域の様々な課題を発見して解決するということが求められています。前向きなご検討をお願いいたします。

 今年も目には見えない「電気」というものの可能性を、大いに感じさせてくれる発表でした。取り組んでいただいた生徒の皆さんと、ご指導くださいました先生方に、感謝の気持ちを伝えたいと思います。ありがとうございました。以上で講評といたします。

第3学期始業式 校長講話

 あけましておめでとうございます。令和最初の冬休み、皆さんは有意義に過ごすことができたでしょうか。

 さて、校長先生はこの冬休み、本を探す機会に恵まれました。実は、冬休みに入る前、司書の尾澤先生から、毎年恒例の「図書館報」に掲載する「おすすめの本」の原稿執筆を依頼されていました。就職を希望している3年生はみな内定をもらっているので、主に社会に出るときに役立つ本を紹介したいと考えました。

 2年生の皆さんは記憶にあるかもしれませんが、昨年2月に本校で講演していただいた、CSリレーションズの増田社長が「大学生は遊ぶと聞いている。だから就職する自分は、この4年間懸命に働いて大卒に差をつける」と話していたのを思い出しました。また、1学期の終業式の校長講話で紹介した、日本電産の永守重信会長はその講演の中で、工業高校卒業後、最低限の生活を心掛け、28歳までに1千万円貯め、起業の資金としたと話していました。

 就職する3年生は社会人になると、毎月お給料をもらいます。先ほど紹介したお二人に共通するのは、就職して初めの数年間が勝負、ということです。志を高く持って、決して無駄遣いせず、コツコツお金を貯めていった結果、将来起業ができるほどの大きな資金をつくることができたそうです。

 こうした夢を実現するには、まず、様々な世の中や社会の動きに興味を持つことが重要ではないかと考えて、ある本について、紹介することにしました。本のタイトルは、『Vチューバー相内ユウカが経済ニュースわかるまで聞いちゃった。』と言います。テレビ東京で夜放映されている「ワールドビジネスサテライト」という報道番組のコーナーから生まれた本ということです。

 ようやく本題に入ります。この本の中に「終身雇用って、なくなるの?」という章段があります。「終身雇用」とは、同一企業で定年まで雇用され続けるという、日本の正社員雇用における慣行のことを指すそうです。この中で、会社が破綻したときに、優秀なエンジニアだったり、経理のプロだったりした人は、ぱっと転職できたそうですが、部長や課長としか履歴書に書けなかった人は、結構厳しかったというエピソードが出てきます。近い将来、この終身雇用という制度が崩壊すると仮定した場合、「何ができるか」ということが、とても大切になってきます。3年生の多くは4月から社会人です。つらいことも多いと思いますが、将来の転職も視野に入れ、まずは数年間会社で頑張って、一定の「スキル」、教養や訓練を通して獲得した能力を身に付けることをお勧めします。

 また、「履歴書に書く」という観点から、1,2年生には、現在取り組んでいる資格を、一つでも多く取得することをお勧めします。本校で資格取得に本気で取り組んでおくと、将来、別の資格を取得する際、体が資格取得モードに慣れていて、スムーズに勉強に入ることができるメリットがあります。3学期も情報技術検定や技能検定の機械検査など、様々な検定があります。ぜひ合格を目指して頑張っていただきたいと思います。

 3学期は本当にあっという間です。課題研究発表会や予餞会、修学旅行やインターンシップなど、メニューは盛りだくさんです。充実した3学期にしていきましょう。以上で校長講話を終わります。